消化器内科・消化器外科・腫瘍内科・緩和ケア内科・内科・外科・肛門外科・放射線科:北海道消化器科病院

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各種検査治療のご紹介

IVR

IVR(アイ・ブイ・アール:Inteventional Radiology)とは、レントゲン透視像、血管造影像、超音波(エコー)像、CT像などを見ながら、カテーテルと呼ばれる細い管や、針を用いて、できるだけ体に傷を残さないように病気を治療する方法です。

つまった血管や胆管を拡げたり、出血した血管を詰めて止血をしたり、癌を死滅させるなど、様々な治療を行います。体への負担が少なく、病気の場所だけを治療することが出来ます。消化器では、主に肝臓の治療に用いられることが多く、IVRによる肝臓癌の治療には以下のようなものがあります。

  1. 肝動脈塞栓術(TAE)・・・がんを兵糧攻めにします。
  2. アルコール、酢酸注入療法・・・がんを薬で固めます。
  3. ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法・・・がんを熱で焼きます。
  4. リザーバー療法・・・持続的にがんにお薬を注入します。

肝動脈塞栓術(TAE)

足の付け根の動脈から細い管(カテーテル)を挿入して肝臓の動脈、さらに腫瘍のできるだけ近くまでカテーテルを進め、そこから抗がん剤や腫瘍に栄養を運んでいる動脈を一時的に塞いでしまう薬を入れ、腫瘍を薬漬け、兵糧攻めにする治療です。

がんのすぐ近くからお薬を入れますので、正常な肝臓に与える悪影響も最小限にすることができます。

肝動脈塞栓術(TAE)

リザーバー療法

通常の抗がん剤治療は飲み薬や注射で薬を投与します。動注リザーバー療法はカテーテルという細い管をがんの近くの血管まで挿入し、「リザーバー」といわれる小さな器具に接続し、皮膚の下に埋め込みます。この埋め込んだ「リザーバー」に皮膚の上から針を刺すだけで、がんに直接、抗がん剤を投与することができます。がんの近くからお薬を流しますので全身に抗癌剤を投与するよりも濃い抗がん剤が、がんに直接作用することにより、大きな効果が期待でき、また、副作用も最小限ですむと期待されています。

この治療法が選択される代表的な疾患は肝臓がん、転移性肝がんなどです。

「リザーバー」は皮膚の下に埋め込まれていますので、日常生活は入浴や運動を含めて、ほとんど支障がありません。

リザーバー療法

ITナイフによる早期胃癌の治療

切開・剥離法(ESD法)による胃粘膜切除について

当院では以前より癌をはじめとする消化管の腫瘍性病変に対して内視鏡的粘膜切除術(以下、EMR)を行ってきましたが、2003年6月より新たな手技として切開・剥離法(ESD法)による切除を導入しました。従来のEMRでは、一般的に2cm位の大きさの早期がんまでしか、1つのブロックとして切除できませんでした。これ以上の病変はやはり外科手術が必要でした。この内視鏡的粘膜切除法と開腹外科手術の間に最近登場したのが切開・剥離法(ESD法)による胃粘膜切除です。

ITナイフ(Insulation-tipped diathermic knife)

ESD

まず病変の周りや直下に液体を注入し病変を持ち上げます。
さらに、ITナイフ、フックナイフ等で病変周囲より全周を切開します。この後、病変の下を削ぐようにして病変を切除します。これで病変を分割して切ることなく、従来の大きさ以上の大きながんを安全かつ1つのブロックとして切除できるようになりました。このためがんが完全に治癒しているか否かをより正確に診断できます。

ITナイフ等を用いたESD法の利点と欠点

利点としては粘膜内であれば病変の大きさには制限がなく、潰瘍のある病変でもITナイフ法で切除することが可能です。また、従来法では分割切除となり処理が困難であった斜めになる接線方向の病変に威力を発揮します。
欠点としては、従来のEMR法よりは時間がかかります。また、正面の病変が処理しにくく、特に胃体上部大彎側の病変は難しいとされています。さらに、従来法より出血率、穿孔率ともに高いことが報告されています。しかし、これらは内視鏡的な止血術やクリップ閉鎖術で対応が可能で開腹外科手術に回る患者さんはほとんどいないのが現状です。

体外衝撃波結石破砕療法


体内の結石を外部から砕く「体外衝撃波結石破砕療法」とは

体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)とは体にメスを当てずに、体の外から特殊な音波を結石に当てて、細かく砕いて体の外に排出させる治療法です。

結石の状態によって治療の方法及び治療の期間は違いますが、原則として日帰りでの治療が可能で、治療時間は約1時間ほどです。
また、手術傷もありませんので、当日から一般生活が可能です。

当院は消化器専門の病院ですので、胆石症、総胆管結石、膵石に対して治療を施行しています。 泌尿器の分野では腎結石、尿管結石に対して行われています。

しかしながら、胆石症に対する治療は、近年 腹腔鏡下胆のう摘出術が標準的な治療法として認められています。 
胆石症に対する体外衝撃波破砕療法は1.5cm以下の石が1個でCTにて石灰化が認められない石が対象で、1回の治療で結石が消失する事もあり、腹腔鏡下胆のう摘出術より手軽な場合もあります。
総胆管結石に対しては石が大きい場合には内視鏡的治療と体外衝撃波破砕療法を組み合わせることにより、石の消失に導きます。

膵石症は膵臓からの消化液の流出路に石が出来る病気で、慢性膵炎の進行により認められます。 膵石が出来ると膵液の流出が出来なくなり、腹痛や糖尿病の悪化が認められます。


体外衝撃波結石破砕装置の仕組み

体外衝撃波結石破砕装置
体外より衝撃波を電極スパーク・圧電素子(ピエゾ)・電磁コイルなどから発生させ、結石に集束する事により、生体と音響インピーダンスの異なる結石を圧縮力と引張力によって破壊する治療です。

従来の治療に比べて、無麻酔で比較的簡単に治療が可能となりました。
破砕機器は進歩し、破砕効果も向上しています。

ラジオ波焼灼療法(RFA)

ラジオ波焼灼療法、RFAとは、超音波検査で肝臓がんを見ながら、針を刺してがんを焼いてしまう方法です。
肝がんに刺した針の先端からラジオ波電流が流れ、周囲に熱を発生させ病変を焼き切ります。これまでは、針からエタノールを注入し壊死させる方法が一般的でしたが、何度も治療を繰り返す必要がありました。RFAでは1回の焼灼で約3cm強までの範囲を確実に壊死させることが可能です。

治療は皮膚の局所麻酔と点滴による鎮痛剤の投与だけで、短時間に終了します。入院期間も数日で済みます。治療中、痛みを感じることもありますが、終了後はほとんど痛みもありません。何より腫瘍の部分だけを治療しますので、肝臓や体に対する負担が少なく、体にやさしい治療と言えます。


矢印のところに肝臓がんがあります。



肝臓がんが完全に焼灼されています。