外科、肛門科のご紹介

当科は常勤外科医8人および北大消化器外科Ⅱからの出張医2人で診療を担当しております。
開院から32年間に21,057件の手術を施行しております。消化器疾患全般に対する外科治療を広く行っており、食道から胃・小腸・大腸・肛門にいたる消化管疾患のほかに、肝・胆・膵疾患の手術も数多く行っています。皆様からの信頼と満足が得られるよう、私たちは日々安全かつ確実で質の高い医療を提供できるよう取り組んでおります。また患者さんの生き方、考え方、生活環境は多種多様であります。私たちは患者さんひとりひとりと真摯に向き合い、患者さんにとって何が一番大切かを考えて診療していきたいと思っております。

手術室開腹手術
手術室開腹手術
透視下小手術室
透視下小手術室
手術室腹腔鏡手術
手術室腹腔鏡手術

内視鏡下手術

手術全般においては特に内視鏡下外科手術(腹腔鏡下手術・胸腔鏡下手術)を積極的に行っております。
内訳は胆嚢摘出・大腸切除・胃切除・食道切除・虫垂切除・肝切除・膵切除・腸閉塞手術など多岐にわたっています。特に開院以来腹腔鏡下胆嚢摘出術は5623例、腹腔鏡下大腸切除は1660例をかぞえ(2019年5月1日現在)、道内では最多の症例数を誇り、全国的にも有数の症例数を数える施設となっています。

胃切除術

腹腔鏡下胃切除は、局所切除・幽門保存胃切除などの縮小手術から胃全摘まで、種々の術式に対応しています。 胃切除に関しては機能温存を目的に噴門側胃切除などの縮小手術を積極的に取り入れています。
また再建に関しては胃全摘となる場合や残胃が小さくなる場合には、機能再建を目的に小腸を用いたパウチ(代用胃)再建を行っており、これにより食事摂取量の増加やダンピング症状の軽減に役立っています。
胃切除術の7割を腹腔鏡下に行っており、さらなる侵襲の軽減を図っています。

大腸手術

大腸癌の手術では全症例の9割に腹腔鏡下手術が施行されており、早期癌にとどまらず、進行癌においても積極的に腹腔鏡下手術を施行しています。下部直腸癌に対しては肛門温存手術に積極的に取り組み、超低位前方切除・経肛門的吻合やISR(括約筋間直腸切除)なども取り入れ、多くの患者さんで肛門温存が可能となっています。

肛門手術

肛門疾患では痔核・痔ろう・裂肛・直腸脱などに対する手術治療のほかに、内痔核に対する四段階注射(ALTA硬化療法)も取り入れ、各種の病状に合わせた治療が可能となっています。特にALTA硬化療法は痛みを伴うことがほとんどなく、当科では内痔核のみを有する患者さんに対する治療の主体をなしています。
また1~2泊の入院での施行が可能となり、これまでの切除による根治手術に比べるとより短期間での治療が可能となりました。

肝胆膵手術

肝・胆・膵の悪性疾患に対する外科手術も数多く行われており、日本肝胆膵外科学会の高度技能専門医修練施設にも認定され高度技能専門医・高度技能指導医が2名在籍し、すべての肝胆膵手術に参加することで手術の質を担保しております。
特に膵癌の治療は内科・外科ともに数多く行われており、外科においては術後の補助化学療法を取り入れた積極的切除(血管合併切除を伴う膵頭十二指腸切除など)を行うことで生存率の改善が見られつつあります。その他肝がん胆道癌の治療も積極的に行っております。

胃切除の機能再建

当院は日本内視鏡外科学会に認定された技術認定医が5人在籍し、すべての手術に関与するようにしております。
胃全摘後は胃袋がなくなり食事摂取量が不十分になることがあるため、当院では小腸を袋状にするパウチ(代用胃)による再建を行っています(図)。
これにより食事摂取量の増加やダンピング症状の軽減に役立っています。

腹腔鏡下ISR(括約筋間直腸切除)

これまで肛門近くに存在する直腸癌は、肛門を残すことができずに永久的な人工肛門となっていました。最近になり内肛門括約筋を腫瘍と一緒に切除し腫瘍からの距離をとることで、かなり低位の直腸癌でも肛門を残すことが可能となる術式が開発されました。当科でもこの術式を2005年から取り入れ現在までに35例施行しています。またこの手術を腹腔鏡で行うことにより、その拡大視効果を利用してより精緻な手術が可能となっています。
もちろん癌の進行度などとの兼ね合いからすべての症例に適応できるわけではありませんが、一度ご相談ください。

直腸から肛門の断面図
直腸から肛門の断面図

四段階注射による硬化療法(ALTA硬化療法)

四段階注射による硬化療法は、ジオン注(成分:硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸)を用いる新しい痔核注射法で平成16年7月に承認されました。脱出後、指などで押し戻さなければならない(第3度)や常に脱出している(第4度)の治療に使用されます。
治療法は1つの痔核に対して4つに分けて注射を行う特殊な手技が必要で、この治療を行うには専門の講習を受け、認定をされた医師がおこなっております。
痔核切除術を行うよりも負担が少なく、短い入院期間で退院できます。

手術実績

2023 2022 2021 2020 2019 2018 2017
手術症例 891 919 862 771 818 759 803
全身麻酔症例 599 622 617 532 566 532 521
胆嚢 腹腔鏡下胆嚢摘出術 180 191 226 190 199 179 175
開腹胃切除(開腹胃全摘を除く) 0 5 8 8 7 8 5
開腹胃全摘 4 6 4 5 7 6 6
腹腔鏡下胃切除(胃全摘を除く) 28 35 20 27 24 26 24
腹腔鏡下胃全摘 8 5 7 4 4 7 7
結腸 開腹結腸切除 5 11 17 21 3 7 9
腹腔鏡下結腸切除 89 81 88 78 84 78 68
直腸 開腹直腸切除 2 1 3 0 4 5 5
腹腔鏡下直腸切除(ISRを除く) 45 31 33 32 38 29 34
腹腔鏡下ISR 2 5 2 2 5 2 4
膵頭十二指腸切除 9 13 18 11 22 14 18
膵尾側切除 3 1 1 4 4 4 4
その他の膵切除 1 1 2 4 2 2 0
腹腔鏡下膵尾側切除 3 2 3 2 3 1 3
肝臓 開腹肝切除 17 13 7 14 27 19 16
腹腔鏡下肝切除 4 12 9 11 8 6 3
胆道 胆道癌手術 7 2 8 6 5 4 4
虫垂炎 開腹虫垂切除 0 0 0 1 0 1 3
腹腔鏡下虫垂切除 43 67 41 39 33 36 36
内痔核 ALTA硬化療法 38 37 19 29 26 32 25

医師紹介

理事長

森田 高行

Takayuki Morita
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本内視鏡外科学会(大腸)技術認定医・評議員
  • 日本肝胆膵外科学会高度技能指導医・評議員
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本臨床外科学会北海道支部評議員
  • 北海道外科学会評議員
  • 日本食道学会食道科認定医
  • 内痔核治療法研究会四段階注射法 講習会受講修了
副院長

藤田 美芳

Miyoshi Fujita
経歴
  • 北海道大学病院
  • 国立病院機構函館病院
  • 医療法人社団新日鉄室蘭総合病院 他
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 内痔核治療法研究会四段階注射法 講習会受講修了
  • 認定ICD(infection control doctor)
  • 麻酔科標榜医
  • 北海道外科学会評議員
副院長

岡村 圭祐

Keisuke Okamura
経歴
  • 北海道大学病院
  • 清田病院
  • えにわ病院
  • 名寄市立総合病院 他
  • 北海道大学客員准教授
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医
  • 日本膵臓学会指導医
  • 日本臨床外科学会北海道支部評議員
  • 北海道外科学会評議員
部長

福島 正之

Masayuki Fukushima
学会認定資格
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 日本大腸肛門病学会専門医
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本食道学会 食道科認定医
  • 日本大腸肛門病学会 指導医
  • 内痔核治療法研究会四段階注射法 講習会受講修了
医長

佐藤 大介

Daisuke Sato
経歴
  • 斗南病院
  • 浦河赤十字病院
  • 小樽協会病院
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 内痔核治療法研究会四段階注射法 講習会受講修了
医長

井上 綾乃

Ayano Inoue
経歴
  • 北海道大学病院
  • NTT東日本札幌病院
  • 斗南病院
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医
  • NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構マンモグラフィー読影認定医
医長

渡邊 一永

Kazunori Watanabe
経歴
  • 北海道大学病院
  • 国立病院機構函館病院
  • 製鉄記念室蘭病院
学会認定資格
  • 日本外科学会専門医